ごあいさつ(株主・投資家の皆様へ)

代表取締役社長 木下克己

 株主・投資家の皆様には、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申しあげます。
 第39期(2022年4月1日から2023年3月31日まで)の決算をご報告するにあたり、一言ごあいさつ申しあげます。
 当社は、設立以来、「パネトーネ種の素材を生かし、おいしさを通じて人々により多くのコミュニケーションを提供したい」という基本理念をもとに、製品・サービスの創造に努めてまいりました。第40期におきましても、この創業の理念を守りつつ、ロングライフパンのトップブランドとして、品質で選ばれる製品づくりと販路の拡大に努め、事業の発展と企業価値の向上に邁進してまいります。
 株主・投資家の皆様におかれましては、今後とも一層のご支援を賜りますようお願い申しあげます。

2023年6月

当連結会計年度の業績

 当社グループは、パネトーネ種の特長を活かした新製品の開発、品質の改良、新たな販路の開拓等に努めました。新製品としましては、カフェオレ風味クリームを生地で包み焼き上げた「カフェオレ小町」を発売したほか、PB製品5品、海外販売用製品4品を発売しました。

 売上高につきましては、量販店、自動販売機オペレーター、卸問屋等において堅調に推移しました。

 利益面につきましては、売上高は増加したものの、原材料費やエネルギーコスト高騰等の影響が大きく、前年同期を下回る結果となりました。

 以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高70億4千万円(前年同期比8.1%増)、経常利益5千万円(前年同期比76.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益3千万円(前年同期比78.3%減)となりました。

資金調達及び設備投資等の状況

 当連結会計年度中に、当社グループの所要資金として、金融機関より長期借入金2億円の調達を行いました。

 当連結会計年度中における設備投資は、製造設備の拡充と衛生環境の改善を主な目的として、総額3億3千3百万円の設備投資を行いました。なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。

対処すべき課題

 今後の経営環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行等により、消費者マインドの回復が期待される一方、ウクライナ情勢等地政学的要因による物価上昇等景気の下振れリスクも大きく、引き続き厳しいものとなることが予想されます。

 こうしたなかで、2024年3月期の経営方針として、①独自の商品力で需要開拓し、戦略的な営業推進と収益力アップ、②合理化・効率化推進による生産性向上と徹底的なコスト削減、③全員参加で現場力を向上、という目標を掲げ、経営基盤強化に向けた活動を継続してまいります。その取組としましては、当社製品の根幹であるパネトーネ種の特長を活かし、長寿社会や健康志向等に対応した付加価値の高い製品により新たな需要を掘り起こし、積極的に販路を開拓してまいります。特に、原材料費やエネルギーコストの上昇による影響が今後も予想されることから、収益確保を最優先課題として、生産計画及び在庫管理の適正化、並びに製品アイテム数の見直し等も含めた生産性向上に注力し、経営体質の強化を図るとともに、必要に応じて適正な価格転嫁も実施いたします。また、デジタル技術活用による業務プロセスの合理化、FSSC22000に基づく食品安全活動の定着化等に加えて、中期経営計画に沿ったサステナビリティ経営を推進してまいります。さらに、食の安全・安心に対する責任感、使命感を持った人材の育成のための環境整備に努め、従業員の能力開発を支援していく等、人的資本経営を進めてまいります。

 以上の取組を組織全体で強力に推進し、ロングライフパンのトップメーカーとしてのブランド力を高め、持続的な成長と企業価値の向上に努めてまいります。

 株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

品目別売上高

品目別売上高グラフ